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Twitterからのまとめ

2018-01-01から1年間の記事一覧

グレープフルーツ

グレープフルーツ サッシから足を投げだして君が皮を剥く房をひとつ外しつるりとそれも剥くベランダの椅子で君が伸ばした手からそれをひとくちで含むひと房そしてまたひと房少しちぎれたのを君が口にする以外を次々二つ目の半分でもういらないになるまでそう…

常夏

「常夏」 向日葵に似た笑顔 夕立の様な号泣 「夏」を冠した名を持った お前がまとう熱がある 持ち得る光は誰にでも 差し込むものと信じ切り 眩しいばかりを追いかけて 日輪を背負い進み行く その足下に深々と 底の見えない影ができ 自身でそれに立ちすくむ …

「咲」 目を閉じ耳を澄ます はなびらの開く音 月も沈んで闇に 蜜が香る気配 静けさなら 夜明け前 手折る その 罪

おやすみ

「おやすみ」 ほんの少し 眠れずに タオルケットにくるまれて いろいろを 考えてみた 特別なことじゃなく 日常の ありふれたこと いそがしくしていれば そうじゃなくても 誰かからの電話 クレジットカードの請求書 そんなことで 忘れてしまうような 気持ちの…

夏休み

「夏休み」 半分も開けてないまぶたのもやのかかった視界の まだ夢のなかのここからはだしの足が見える つま先立って歩くというより忍び寄るような足取り また目を閉じて 冷蔵庫が開く音をグラスに液体が注がれる音を もう夢のなかのここから浮腫んでる顔が…

みのりのいのり

「みのりのいのり」 君という花が咲き いつか実を付ける そのときに僕がいるとは限らないが 甘く豊かに実って欲しい こんなふうにしか好きでいられない 思いは君に結ぶだろうか

恋人

「恋人」 重ねた口唇を離したときから 僕らはそれ以上近づくことはできない 寄り添うように手をつないでも 駅のホームで風になぶられて 君の指ばかりが冷えてゆく どうすることもできない

こどものいいぶん

「こどものいいぶん」 まいしゅうまいしゅう どとうのようにおしよせる しゅうかんまんがをよみこなす それいがいに ぼくは はくぶつかんで いきつづける いしのかけら を みていたい みそひともじ の つくる えいえん を おぼえていたい かぎりなくちかづき…

消えない境界線

「消えない境界線」 言葉にするほど遠ざかるから抱きしめて抱きしめた目を開けたらそこに見えたのは君以外のすべて 一体どうしたら愛し合うなんてことが可能なのだろう

ひどいひどいこと

「ひどいひどいこと」うまく言えないキモチが 僕をいじめてる 急いでも急いでも 遅くて 選んでも選んでも 間違う コトバも僕も暴れるキモチに振り回されて どうにもできなくて僕をいじめて 僕をいじめて行くところないのに 大きくもない僕のカラダの中をそれ…

ふたりであるという距離 あるいは 僕と君

「ふたりであるという距離 あるいは 僕と君」 この 薄い皮膚に閉じた躰 呼吸と消化 エントロピーを逆へ向かわせ 不要なモノを代謝する そうして 僕が ここに ある 君のコトバが 笑顔が 泣き顔 も どんどん僕を 単純に してゆく 心地よいもの この機関として…

First Flowers,Final Flowers

「First Flowers,Final Flowers」 眩しくて大きくて、はかなくて忘れちゃう 花火の様に夏が終わるね 君は息を止めるみたいにそれを見上げて これで最後、一回きりのチャンスって顔で 君の最初を僕はかすめたね 日焼けみたいにあとは消えちゃうね 気まぐれだ…

江ノ島の秘密-side B-

「江ノ島の秘密-side B-」 少しだけ そのあとで 眠って 海岸に出ようと言った ひとけのないうちに 夏になるまえに 煙る水平線の向こうを 見ないような 見てるような それから 岩場に目をやって なんだか寒いねまだねなんて 全然笑ってないような 笑ってるよ…

会いたい人はひとり

「会いたい人はひとり」 僕の耳は閉じないからその代わりに 目の前で開こうとするくちびるを ただふさぎ続けてきたんだ、ね 姿だって遠い 遠いうまく思い出せないくらい すぐとなりを横切ったって なんだかやっぱり遠くからしか届かなかったあの声 あの声だ…

ai-su

「ai-su」 その口唇にヴァニラ 僕がそれを舌で掬った あの時から何度も 耳に流れ込む声 それに重ねて蓋を 脇腹に湿った吐息 産毛に結ぶ水滴を 冷たいままのそれが 僕に触れ甘い 甘い匂いが揺れた 僕はやけに熱くて 眩暈が続いてく何度も 冷たいままのそれが …

夕暮れに背を向けて

「夕暮れに背を向けて」夕暮れに背を向けて帰り道 自分の影を追う成長しきった躰の影だけが 背を伸ばす 届け

運命というよりこれは法則

運命というよりこれは法則 君の右と僕の左の肩胛骨に ぽちりとついたほくろはね 僕が左に君が右に並ぶとき ふわりと開く天使の羽だよ訳もなく落ち着かないとか 眠れずに風を聞いている夜 目覚めたくなくて明ける朝 君じゃない君が戸惑う瞬間意地悪が口をつい…

すき

「すき」いつだって僕の冗談で笑わせたい 力技でもなんでもいい だいすき

「水」川べりに腰掛けて冷たい水に 足を遊ばせるゆがむ指先を 眺める 乾きを感じるのは満たされたことが あるから

さよなら さよなら

「さよなら さよなら」 僕らが過ごした 沢山のいろいろを 二人の胸の勲章にして 離ればなれになろう さよなら さよなら 楽しかったね ほんとうに 楽しかったね

A’

「A’」「聞き分けのいい子ね」 僕の頭を撫でて満足げに笑うちゃんと分かってるから 逆撫でするようなこと 言わないでくれないかな電話番号の最後の数字は押さないそんな時間を測る試験があれば かなりの優等生だと思うけどどう?

発熱

「発熱」ひゅうひゅうと気管が鳴る 君のとなりで つられるように 僕の心臓も 高鳴る熱い手を 握って 短く眠る 君の瞼のふちが紅くてこんなときなのに 欲情する 君の中はどんなにか熱いだろう

使えない部品

「使えない部品」 鳴らない声帯 凍り付いた涙腺 夜明けにはなおさら こんな時間に言葉を交わせるなら 永遠だって誓ってもいい吸い込んだ空気を この胸で暖めて かじかんだ指 結んだくちびる ほどくことができたなら 振り向かずに小さくなるのが見える 打ち消…

1224

「1224」普段でもにぎやかなここ この時期ともなればもっとね さらに今日ならやっぱね突風に耳がちぎれそう?でも! きらきら目のお子たち くすくすと恋人たち忙しい年末にめんどう?でも! いそいそとお父さんたち うろうろとおばさんたちいつもよりちょっ…

〜20180331

花火、いつの間にか音が止んでた。きっと、そうやって、過ぎてく。遠くに見えなくあって、見にも行かないで。— 江月 游 (@u_ezuki) 2014年8月2日 冷たい腕に抱いて誤魔化すのもただ面倒で僕はきっと恋だとか愛だとかを受けることを信用していないもう、胸も…